Gulliver

music&words : Hiroki tanaQa


アメのトビラまたふさいだ
波打ち際ヒカリをもつ
咲き誇る夜明け近くの
魔法を羽織り星を駆ける

狭さを増す言葉の手
十の身を任すなまえ

例えば真っ白い空気を
深く大きく吸って
フライトの如く吐いたら
思いのまま飛び出す

鼈甲に手をかけた姿は
遠泳を司る開く目
煙幕の中指差した
凹凸の道転がる

与えた最後のぐっすりさを
捉えた夜に捨て
鉛の夕方隙間だけ
揺らいだ風に乗る
魅かれて見えた遠くの絵は
溢れて続く夜
未来はすべてその目から
放つ陽を受けている



© SWIM SWEET UNDER SHALLOW